応募者が作りたい動画と採用担当が本当に見たい動画の違いを埋める方法
1. はじめに|なぜ「すれ違い」が起きるのか?
Vチューバーを目指す人にとって、自己PR動画はオーディションや事務所所属の第一関門です。
ところが、多くの応募者が一生懸命作った動画が、採用担当の心に響かないまま不合格になってしまうケースが非常に多いのです。
その大きな理由は、応募者が「出したい」動画と、採用側が「見たい」動画の間にすれ違いがあるからです。
応募者は「自分のことを知ってもらいたい」という思いで動画を作りますが、採用担当が本当に見たいのは「この人と一緒に仕事したらどうなるか」が分かる映像。
このすれ違いに気づき、修正するだけで合格率は大きく変わります。
本記事では、このすれ違いの具体例と、採用担当に刺さる動画作りのポイントを、実践的かつ6000文字規模で解説していきます。
2. 応募者がやりがちな「出したい自己PR動画」とは?
まず、応募者が「これで勝負だ!」と思って出してしまいがちな動画の特徴を整理します。
① 自己満足型の動画
「自分が好きなことを延々と話す」動画です。
例:ゲームの思い出を10分語る、趣味のイラストをひたすら見せる。
→ 本人は楽しいが、第三者は途中で離脱します。
② 編集なしの一発撮り
「自然体を見てほしい」と思って一発撮りを提出。
→ 口ごもり、間延び、環境音の入り込みなどが残り、プロ意識に欠ける印象を与えてしまう。
③ 長所・短所から始まる面接的自己紹介
「長所は真面目、短所は緊張しやすいです」と語る。
→ 就職面接的で、Vチューバーに必要なキャラクター性や発信力が伝わらない。
④ BGMや装飾過多の演出
動画編集スキルを見せたいあまり、過剰なエフェクト・BGM・アニメーションで本来の自己PRが埋もれる。
⑤ 中身は面白いけど声や音質が悪い
せっかく良い企画を話しても、マイクの音がこもっている・雑音が多いと即アウト。
これらは「応募者がやりたいこと」ではありますが、採用担当が本当に知りたい情報とはずれていることが多いのです。
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3. 採用担当が実際に「見たい自己PR動画」とは?
一方で、採用担当は次のポイントを重視して動画をチェックしています。
① キャラクター性が立っているか
- この人にしかない個性があるか?
- 声・口調・動き・世界観が一貫しているか?
→ 唯一無二感を重視。
② 発声と音質
- 声がハキハキしているか?
- マイクの音質はクリアか?
- ノイズや環境音はないか?
→ 音質は「本気度」のバロメーター。
③ 編集による工夫
- 間延びをカットしてテンポよくまとめているか?
- テロップやアニメーションで視覚的に分かりやすいか?
- 最低限の演出で視聴者を退屈させない工夫があるか?
④ 第三者目線
- 視聴者が初見でも理解しやすいか?
- 自分本位ではなく「相手にどう伝わるか」を意識しているか?
⑤ オーディションの意図に沿っているか
- 指定された時間を守っているか?
- 募集要項にあるテーマや質問に答えているか?
採用担当は、応募者を「一緒に仕事する人材」として評価します。
だからこそ、映像表現・音声・キャラクター性の3点が特に重要視されます。
4. すれ違いが生まれる理由
なぜここまでギャップが生まれるのか?
理由1:就活的な思考
「自己PR=長所短所を語るもの」と思い込んでしまう。
理由2:自己満足目線
「自分が楽しいこと」を優先しすぎて、視聴者目線を忘れる。
理由3:準備不足
- マイクやカメラが適当
- 編集をサボって一発撮りで済ませる
- 台本なしで話すため脱線
これらが「採用担当には刺さらない動画」を生んでしまう原因です。
5. OK例とNG例の比較
ここで具体的に「すれ違い」を整理してみましょう。
| 項目 | NG例(応募者がやりがち) | OK例(採用担当が見たい) |
|---|---|---|
| 声 | 小声・モゴモゴ | ハキハキ、抑揚あり |
| 音質 | ノイズ入り、こもり | クリアで安定した音声 |
| 編集 | 無編集 or エフェクト過剰 | 不要部分カット、シンプルなテロップ |
| 内容 | 長所短所から入る | キャラクターを前面に |
| 表現 | 等身大そのまま | 1.3倍の誇張で魅力を伝える |
| 視点 | 自分が言いたいこと優先 | 視聴者が知りたいこと優先 |
| チェック | 自分で見て満足 | 第三者に確認して改善 |
6. 採用担当に刺さる動画を作る実践テクニック
✅ 表現を1.3倍に
自然体だと画面越しに伝わらないため、声や動きを少し誇張する。
✅ 編集は必須
- カットでテンポを整える
- テロップで補足
- BGMはあくまで補助
✅ マイクへの投資
USBコンデンサーマイク(1万円前後)で十分差が出る。
✅ ChatGPTで台本作成
- 話すポイントを整理
- 構成を客観的にチェック
- 自己満足にならない視点を取り入れられる
✅ 第三者に頼む
- 友人に見てもらう
- ココナラなどで編集を外注する
7. 採用担当が「いいな」と思う瞬間とは?
採用担当が最終的に求めているのは、「この人を起用したい」と思えるかどうか。
- この人なら配信で映える
- この人ならファンがつきそう
- この人となら一緒に仕事が楽しそう
つまり、「いいな」と思わせたら勝ちです。
面白い話をする必要はありません。
雰囲気・声・編集の完成度で「安心感」と「キャラクター性」を見せることが重要です。
採用担当の本音を代弁する自己PRの真実
自己PRで私たちが知りたいのは「あなた」ではない
多くの応募者が勘違いしているのは、
「自己PR=自分の履歴書を語る時間」だと思っていることです。
正直に言いましょう。
あなたの経歴や情報の羅列には興味がありません。
「趣味はゲーム、特技はイラスト、長所は真面目」——ありがちすぎて記憶に残らないのです。
知りたいのは「あなたの個性」だけ
私たちが本当に見たいのは、
そのキャラクターを通して、あなたがどう表現するのか。
- どんな声で喋るのか
- どんなテンションで笑うのか
- どんな言葉の選び方をするのか
- どんな瞬間に輝くのか
つまり、情報ではなく、表現。
あなた自身の「生活史」ではなく、キャラクター性が立ち上がる瞬間こそ、合否を分けるのです。
「面白い情報」を並べても無意味
勘違いしないでほしいのは、
「珍しい経歴」や「変わった趣味」だけでは採用の決め手にならない、ということ。
極端に言えば、あなたが「珍しい資格を持っている」ことにも興味はありません。
それをどうキャラクター化できるのか、そこにしか関心がないのです。
本音を言おう。興味があればこちらからスカウトする
もう少し踏み込んで言いましょう。
もしも単なる情報の羅列に価値があるなら、私たちはわざわざオーディションを開きません。
世の中には経歴やスキルを誇る人は山ほどいるからです。
だからこそ、自己PR動画は「情報交換の場」ではない。
あなたが自分の色をどれだけ見せられるかを測る場です。
逆に言えば、
「これは面白い」と思えば、私たちから連絡します。
あなたが語らなくても、こちらから調べ、スカウトするのです。
自己PRは「キャラクターを立てるプレゼン」
だから、自己PR動画でやるべきことはただひとつ。
- 嘘をつく必要はない
- 無理に盛る必要もない
- ただ「キャラを立てろ」
あなたが画面越しにどんな存在感を放てるのか。
そこに未来の可能性が見えるかどうか。
それだけで合否は決まります。
9. 事務所別オーディションの特徴と動画対策
① にじさんじの傾向
- 個性・キャラクター性を最重要視。
- 既存のライバーとかぶらない「自分にしかできないこと」を求められる。
- 面白さ、トーク力、企画力が強みになる。
✅ 自己PR動画の作り方
- シンプルな編集で良いが、キャラを強烈に印象づけることが大事。
- 「等身大+1.3倍」で誇張し、尖った部分を押し出す。
- 面白い雑談や即興力が分かる要素を入れると好印象。
NG例:
「長所は真面目、短所は緊張しやすい」など就活的な自己紹介。
OK例:
「得意技はコンビニの新作スイーツレビュー。毎回本気で語りすぎて友達に引かれます」
→ 採用担当が「配信ネタにできそう」と感じる。
② ホロライブの傾向
- キャラクター性+ファンから愛される可愛さ・親しみやすさを重視。
- 歌、ゲーム実況、雑談などマルチに活動できることも評価対象。
- 実力よりも「伸びしろ」や「一緒に育てられる人材」視点が強い。
✅ 自己PR動画の作り方
- 親しみやすい声と雰囲気を出す。
- マイク音質と編集に特に気を使う(完成度を重視されやすい)。
- 嘘は不要。むしろ自然体で「ちょっと抜けてるけど可愛い」くらいがプラスになる。
NG例:
- 自分のスキルや資格を長々と語る。
- 演出過多でキャラクター性がぼやける。
OK例:
- 「歌うのが大好きで、休日は近所からクレームが来るくらい歌ってます」
→ 採用側は「歌配信で活かせる」とイメージしやすい。
③ 中小事務所・個人VTuberプロジェクト
- 大手ほどではないが、熱意・継続力・成長性が見られる。
- 編集やマイクなどの最低限の設備は必須。
- 「一緒に走れる仲間」を探しているため、協調性も重視。
✅ 自己PR動画の作り方
- 自分の得意分野(歌・雑談・イラストなど)を短くまとめる。
- 編集で「伝える力」を示す。
- 「事務所と一緒にこういう活動をしたい」という未来像を盛り込む。
10. 「採用担当が思わずいいなと思う」動画の共通点
事務所によって傾向は違いますが、共通して大事なのは以下のポイントです。
- 声がはっきり聞こえる(マイク品質が良い)
- 編集でテンポを整えている(無編集はNG)
- 表現を1.3倍に盛っている(自然体だと弱い)
- キャラクター性が一目で分かる(強烈な個性でなくても一貫性がある)
- 第三者目線で作られている(自己満足ではない)
特に「声+編集+キャラクター性」の3点が揃っていれば、事務所に関わらず評価されやすいです。
11. 自己PR動画でやってはいけない「すれ違いワースト5」
- 無編集の一発撮りで提出する
- 面接的に長所・短所を語るだけ
- 嘘や誇張しすぎた設定を盛り込む
- 自分が楽しいだけの趣味トークをする
- 第三者に確認せず自己満足で終わる
これらを避けるだけで、採用担当の見る目は変わります。
12. まとめ|事務所ごとの色を理解し、すれ違いをなくす
- にじさんじ:尖った個性・面白さ重視
- ホロライブ:可愛さ・親しみやすさ・伸びしろ重視
- 中小事務所:熱意・継続力・協調性重視
そして全てに共通するのは、
「応募者が出したい動画」ではなく「採用担当が見たい動画」を作ること。
最終チェックリスト
- 声はハキハキ、音質はクリアか?
- 編集は必須。無駄な間を削ってテンポ良く仕上げたか?
- キャラクター性は一目で伝わるか?
- 表現を1.3倍に盛っているか?
- 嘘や過剰演出はないか?
- 第三者(友人や外注)に確認してもらったか?
- 「採用担当がどう感じるか」を意識しているか?
この意識があるかないかで、同じ自己PR動画でも結果は大きく変わります。